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 墨田区長あて質問状(第3回)


 新東京タワー(すみだタワー)を考える会は2007年4月11日、新東京タワーによる電子機器への障害の恐れ、および情報公開のあり方について、公開質問状を提出しました。


2007年4月11日

墨田区長
山ア 昇 様

新東京タワー(すみだタワー)に係る公開質問状(第3回)

新東京タワー(すみだタワー)を考える会
共同代表 大久保 貞利      
同    網代 太郎      

拝啓 平素より、地区振興、住民の健康増進にご尽力いただき、ありがとうございます。
 新東京タワーについて、質問させていただきます。お忙しい中、恐縮ですが、2007年5月10日までに文書でご回答いただきますよう、お願い申し上げます。

1.電磁干渉について
 新東京タワーの「最終候補地」が墨田区に決まる以前の2001年、秋葉原の都有地を含む地区に新タワーを建設する構想が浮上しました。しかし、別添資料の通り、東京都は新タワー建設に協力することは困難との結論を出し、秋葉原タワー構想は潰えました。東京都はその理由の一つとして、唐津一・東海大学教授(当時)が指摘した電磁干渉の恐れを挙げていました。唐津教授によると新タワーからの電波により「感度のよい受信機や各種の精密機器、特に微妙な測定器に妨害が入って使えなくなる」とのことで、NHKによる実験でもその可能性が確認されたとのことです。
 秋葉原タワーと同様の趣旨、同様の規模で建設されるすみだタワーについても、同様の問題が懸念されます。墨田区は町工場が多く立地する場所であり、そこで使われている機器等に影響がないのか、また、テレビ・ラジオの受信障害や、家電全般などの誤作動の恐れなど、住民の生活に影響はないのかなど検証すべきだと考えます。
 私どもがNHKに対し、この実験結果について情報公開を請求したところ、「開示した場合、当該在京民放5社およびNHKの今後の事業活動に支障を及ぼすおそれがある」として不開示とする旨通知されました。新タワーはワンセグの視聴エリア拡大など、主としてNHKを含むテレビ各社の事情により建設されるので、テレビ各社は住民への説明責任を負うものであるのに、不開示とされたことは不適切であると考え、NHKに対して再検討を求めているところです。
 つきましては、貴職におかれましてもNHKをはじめテレビ各社に対して情報開示を求め、その情報を区民に公表してください。また、新タワーを核とした業平橋押上地区開発事業について現在行われている環境アセスメントにおいて、電磁干渉についての影響評価も行うよう、事業者へ要求してください。また、新タワーによる電磁干渉について貴職がお持ちの情報および見解がございましたら、お示しください。

2.情報公開について
 新東京タワーについて、市民に情報が示され、市民から意見を聞く機会がほとんどありません。「新タワー建設推進協議会」は報告会(2006年10月)やシンポジウム(2006年11月)を開き、一定の説明が行われたようですが、推進協議会に入っていない者は、これらの催しに参加できません。私たちも墨田区役所の担当者にシンポジウムに出席したい旨伝えましたが、「だれでも参加できるようにすれば、会場に入りきれなくなる」などの理由により参加を拒否されました。
 墨田区は「めざすべき墨田区の将来の姿と協治(ガバナンス)のみちすじを示すもの」として、「墨田区基本構想」を05年11月に策定しました。そこには「基本目標5 区民と区が協働で『すみだ』をつくる」という項目があり、「区は、区民と区政情報を共有するなど、透明性の高い開かれた区政を展開していきます。」と書かれています。新タワーについての墨田区の対応は、自ら策定したこの基本構想と矛盾します。
 推進協議会での催しには希望者の参加を認めるなど、新タワーについての情報開示のあり方を改善するよう求めます。

以上

別添資料
東京都産業労働局「地上テレビジョンのデジタル化に伴うテレビ塔について」2001年5月15日 (PDF 280KB)
唐津一・東海大学教授「電子機器に障害懸念」『電波新聞』2001年5月15日
・日本放送協会「文書不開示のご連絡」2007年3月20日

 

 別添資料 『電波新聞』2001年5月15日

ブロードバンド事業と“秋葉原アンテナ”計画
東海大学 教授 唐津 一

巨大アンテナ建設 電子機器に障害懸念
(略)この秋葉原に下手をすると破滅的な影響を与えかねないとんでもない計画が出てきた。
 それはテレビのデジタル化に対応して秋葉原に巨大なアンテナを建設しようという計画である。私は既に東京都の石原知事と秋葉原の活性化計画を立てるために作業中だったが、アンテナ計画を繰り込むとなると大幅な修正がいる。
 それよりももっと大きな問題は秋葉原の頭の上で、デジタル放送の電波をばらまかれると、その真下では感度のよい受信機や各種の精密機器、特に微妙な測定器に妨害が入って使えなくなることが目に見えるのである。
 (略)NHKでキチンとデジタル電波を出したときのシミュレーションをしてもらったら、やはり高感度の受信機ではノイズで全く受信不能という場合が出てきた。
 しかもNHKではこの実験現場のビデオまで、撮影して皆に説明してくれた。
 (略)このような理由で秋葉原タワーの計画は絶対止めてもらいたい。
 (略)デジタル(電波)になると、これまでの受像機は使えなくなって買い換えか変換器がいるわけだが、CATVに加入すれば使い慣れたアナログテレビが使える。
 (略)しかも国は、相当な国費を投入してブロードバンドを進めることを決定した。そこに秋葉原アンテナの話が出てきたわけだから、これはどう考えても石炭をたいて走る蒸気機関車と新幹線との違い以上の時代錯誤としか感じられないのだ。


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